先日、娘 カエル姫のフローティングスクールがありました。
フローティングスクールとは…
滋賀県内の小学5年生が対象で
琵琶湖学習船『うみのこ』に乗船して
滋賀や琵琶湖の自然を体感し、
琵琶湖を取り巻く環境などを学びます。
また、よその学校の5年生も一緒なので
いろんな小学校の子と一つの班になって活動することで
ふれあいや協力する大切さも学びます。
そんなフローティング当日の朝のこと。
少々長くなりますが…
船の出発時間があるので、いつもより早めに町内の5年生だけ登校する。
家を出る時間が迫ってきてるというのに
カエル姫はとろとろ、のろのろ。
あまりにもだったので「早く用意しなさいよ。」と声をかけると
ポロポロと涙を流すカエル姫。
え?
なになに?
どうしたん?
なんで泣くの?
横で朝ご飯を食べてた兄 恐竜くんもびっくり。
しんどいん?
どこか痛いん?
なんか調子悪いん?
「しんどい…」とカエル姫。
え?え?えーっ!!
熱を測ってみるも熱はなし。
どこか痛いのかと聞くとそうでもなさそう。
鼻の調子が悪いから、前のときみたいな感じかな?
きっとそうやわ。
鼻の薬飲んで、点鼻薬したらマシになるやろし大丈夫やで。
だってだって今日はフローティングやで。
泣くから余計に鼻が詰まるんやわ。
とりあえず、泣き止み〜。
落ち着いて。
ほら、深呼吸。
増々、泣くカエル姫。
滋賀県内の小学生にしてみたら
フローティングは修学旅行に匹敵するくらいの一大イベント。
これを休むわけにはいかんやろぉ。
階下で出勤準備してた夫も何事かと上がってきて
一緒になってカエル姫をなだめ、励ますも、
カエル姫は一向に泣き止まず。
登校する時間が近づく。
友達のとこに一緒に行けないことを連絡。
なあなあ、カエル姫よ、ほんとにどうしたん?
前の日、しっかりと準備もしてたやん?
楽しみにしてたんちゃうの?
行きたくないの?
もしかして、一緒の班の子とケンカしたとか?
学校で何か嫌なことでもあった?
何か行きたくない理由があるん?
こちらの問いかけに首を横に振るも泣き止まない。
鼻の調子が悪いことが心配なら
先生にお母さんから話するしとにかく学校まで行こう。
車で送ってくし。
頑張って行こ!
全然泣き止まない…
あぁ、学校に連絡入れなくちゃいけない時間だ…
担任の先生に事情を話すと
多少調子が悪くても養護教諭も同行するので大丈夫です。
お母さんは車を運転するかと聞かれて運転すると答えると
とにかく頑張って連れてきてください。
連れてきてくれたらこちらでなんとかしますとのこと。
なんとかして連れて行きたい。
港に行くバスが学校を出発する時間にはまだ少しある。
それまでにと、夫と二人でカエル姫をその気にさせようと説得。
この日のために学校で勉強して、準備もしてきたわけだ。
フローティングから帰れば学校の授業で
皆でうみのこの上で学んだことを復習してまとめるやろし
ここで休んだら、その時間、カエル姫一人ついていかれへんよ。
「わかってる…」
「わかってる…」
「行きたい…」と言いながらも泣き続けるカエル姫。
行きたいんやったら行こう。なっ!
行こ行こ。
「いやや…」
なんで?
何がいやなん?
「わからへん…」
とにかく行こう。
先生も皆も待ってるよ。
「怖い…」
怖い?
何が怖いん?
「わからへんけど怖いのっ!」
あぁ、バスが学校を出発する時間が迫る。
担任の先生にもう一度連絡。
しんどいが怖いに変わってしまって…
どうも何かとても不安なようだと話すと
家を離れて船で泊まり、よその学校の子も一緒ということで
不安になる子どもさんは毎年いるそうな。
お母さん、なんとかカエル姫の背中をひと押し、ふた押ししてあげてくださいと先生。
船が出航するまでに
なんとか港に連れて行こうと思っていますが
もし、間に合わないようだったら休みだと思ってくださいと先生に伝える。
先生は最終、長浜
(長浜港で停留する)でもいいですよと。
わかりました。
なんとしてもどうにかします!
パートに行く時間が来てしまった。
職場に電話して事情を話して遅れることを詫びる。
夫も職場に遅れることを連絡。
もう大騒動。
いつのまにか恐竜くんが登校してるし。
あっ、カッパ持って行きって言いそびれた。
何も怖いことないで。
先生も友達も一緒やで。
何がそんなに怖いん?
話してみたら何も怖いことないかもしれへんよ。
カエル姫が泣きながら重い口を開くと…
なんでも食事の時間が一番不安らしい。
フローティング1日目の昼ご飯、夕飯、
2日目の朝ご飯、昼ご飯と計4回食事があるんやけど
事前に見せてもらった食事内容や量が多くて食べ切れないのが嫌だという。
自分が苦手なものもあるし。
え?ご飯?
そんなん食べれないから残すって言えばいいやん。
誰も無理に食べろなんて言わへんよ。
食べれなかったときに、残すのも嫌らしい。
それも先生にも言ってあげるから大丈夫やで。
そこからぽろっ、ぽろっとカエル姫の口から出る言葉は
小さな不安がいっぱい。
船に酔うかもしれない。
うみのこでは短時間にシャワーを浴びるだけやけど
どんなシャワーなのかわからへん。(
お兄ちゃんから聞いてるけど)
よその学校の子と一緒なのもどうなるかわからへん。
夜、眠れないかもしれない。
忘れ物してたらどうしよう。などなど。
うみのこが、フローティングどんなものか、
学校でもお兄ちゃんからも聞いてるものの
カエル姫にしてみたら
聞いてるだけでは想像できないことだらけ、わからないことだらけ。
そんなもんで考えたら考えた分だけ
どんどん不安になって緊張もしてきて
それがしんどい、怖いとなったよう。
そっか…
カエル姫は何からくるしんどさなのか、恐怖なのか
自分ではさっぱりわからなかったんやね。
大丈夫。大丈夫だから。
それはお母さんが先生に全部話しておくよ。
今からなら船が出発するまでに間に合うよ。
大丈夫だから行こう。
なっ、行こう。
カエル姫の手をとり、玄関まで行き、
なんとか車に乗せる。
これで行ける。
港に向かう車の中でとにかく大丈夫なことを伝える。
大丈夫やで。
カエル姫の心配事は先生にちゃんと言うとくし。
それでもどうにもこうにもしんどくなったら
途中で帰りたくなったら
先生にお母さん呼んでって言ったらいいよ。
それも先生に言うとくしさ。
お母さんがどこまでも迎えに行くから。
港に到着。
港は小学生と見送りの保護者で賑やか。
カエル姫の学校はどこや〜と探してると
カエル姫を見つけた友達が駆け寄ってきてくれた。
次から次へと友達が心配して来てくれた。
先生も来てくれた。
よかったな〜。
みんなこんなに心配してくれててんで。
先生にカエル姫の状況を伝え、お願いして託す。
先生が「お母さん、ありがとう。
お母さんがカエル姫の背中をひと押しも、ふた押しも
ぐっと押しててくれたからやで。
カエル姫は先々を見通してよく考える子なんやわぁ。
だから不安になってしまったんやね。
ここまで来てくれたらもう大丈夫です。お預かりします。」
先生のその言葉聞いたら、なんだかホッとして思わず泣けてきたわ〜。
先生に頭を下げて、涙ふきふき港を後にしたのでありました。
次の日、フローティングから帰ってきたカエル姫はニコニコ笑顔。
その笑顔が全てを物語るね〜。
どうやった?
「うん、楽しかった♪」
何か怖いことあった?
「ううん、大丈夫やった♪」
それはよかったよかった。
そこからあーでもないこーでもないと
フローティングの話を聞かせてもらったのでありました。
担任の先生からも
フローティング中も大丈夫でしたよ。
元気にしてました。
カエル姫の顔を見てくれたらわかったと思います。とお電話いただきました。
いろいろお世話をおかけしました。
ありがとうございました。
は〜ぁ、よかったよかった。
ほんとどうなるかと思ったよー。
恐竜くんがフローティングのとき…ってか
恐竜くんは何事においても
楽観的というか、能天気というか、細かいことは気にしない、
何かあってもどうにかなるさって人なもので
まだどうにかしちゃう人なので
特に心配することなかったんよねぇ。
その分、テキトー過ぎるとこが玉に瑕。
(たまにきずのきずってこんな字なのか…)
まさかカエル姫がここまでとは…
慎重というか、思慮深いというか、真面目というか…
少々融通が利かないとこがあるんよね。
カエル姫のあかんたれぶり大発揮の巻でしたな。
あぁ、恐竜くんとカエル姫、
足して混ぜ混ぜ〜ってして割ったらちょーどいいのにな。
もしくはそれぞれの要素をちょっとずつ取って、乗っけたい。
でもまぁ、カエル姫にとって
小学校の楽しい思い出の一つになったようで一安心。
これでまたひとつ、大きく成長したかな?
梅雨だというのにいい天気♪